中学1年生対象が対象

齋藤先生の熱意

不安のなかで!


 2014年10月23日、神奈川県厚木市立森の里中学校において1年生80人を対象に講演を行いました。齋藤玲子教諭は、私の講演を別の機会に聞かれて、自身の勤める中学校でも生徒たちに講演を聞かせたいという思いで依頼をされました。
 中学1年生が対象だと最初に伺ったときには多少の戸惑いはありました。今年3月に小学校を卒業したばかりの13歳の生徒たち。高校生の講演は慣れているもののやはり中学1年生になると私自身少しの不安を感じたことは言うに及びません。内容をわかりやすいものに変えて望もうかと思いましたが、わからなくてもかまわない、何かを感じてくれるだろうと信じ、いつものように広島・長崎の原爆のこと、特攻隊のこと、兵士の餓死の実態や遺骨収集について話しをしました。(安島太佳由)




緊張感のなかで始まった講演

講演が行われる教室に入った瞬間、幼さの残るかわいらしい生徒たちと初対面。高校生を見慣れている私には中学1年生は思った以上に子どもに見えた。「真っ先に大丈夫かな!」と心配がよぎった。普段緊張することはないがこのときはさすがに戸惑いを隠せない緊張感のなかで講演は始まった。
生徒との距離は近かった。何とも言えない表情をした生徒たちの顔が無反応の能面のようだった。途中、
なにか雰囲気を変えないとと思い、生徒たちを全員起立させ一斉に伸びをさせた。これが効果があったのかその後は、生徒たちの表情も和らぎ、写真を興味深く見ているようだった。
どれだけのことが伝わったかはわからないが、後日齋藤先生から生徒たちの感想文を送っていただいた。
感想文には「今日学んだことはずっと心の中に残し忘れてはいけないことを学びました。戦争のことを受け継ぎ語り戦死した人たちの分もしっかり命を大切に生きていきたいです」「死んでしまいました。この言葉が何回でてきただろうか。いま、私たちが生きていることは何よりもすばらしい。・・・なんで戦争をやるのだろう。この言葉が私の頭をよぎる」「もし、戦争が起きたら行く?と聞かれたら、ふざけるなって言いたいです」感想文を読んだ私は生徒たちが真剣に私の話を聞いていたことと、生徒たちがしっかりした気持ちを持っていることに驚きました。この感想文は貴重な財産です、