□コラム&ニュース

◯沖縄慰霊の日

6月23日は沖縄慰霊の日です。沖縄戦でなくなった人たちを慰霊し、沖縄戦のことを、戦争のことを改めて考える日でもあります。戦後71年、目に見えて戦争の記憶が人々の意識から抜け落ちて忘れ去られようとしています。私は戦争で亡くなった人たちの「声なき声」に耳を傾けて戦争のことを、命のことを、人権のことを考えていく必要があると思います。
今のこの世の中をみて、戦争で亡くなった人たちはどのように思うのでしょうか!戦争に負けたことによって得られた平和、人権、自由。皮肉でもありそれが日本の姿なのかもしれません。
「勝たないまでも負けなかったら」などと思うと日本の戦後は一体どのようになっていたのだろうか!考えるだけで恐ろしくなります。
昨年末から年始にかけて取材のために沖縄に行って来ました。行くたびにいろいろなことを考えさせられます。その一つに「戦争はまだ終わっていない」ということです。インドネシアの未帰還日本兵の遺骨収容に携わっている時もこのことをよく感じます。
今日は沖縄のことを考える日でもあります。

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沖縄県平和祈念資料館

◯72歳男性からのお手紙

岩波書店から読者からの手紙が転送されてきました。
岩波ジュニア新書「歩いて見た太平洋戦争の島々」を読んでいただいた72歳男性からの読後感想が綴られた手紙でした。

父親をビアク島で亡くした遺族の方で、手紙には「簡潔に書かれている本に感銘を受けた」と記されていました。時々読者からの手紙はいただきますが、このような手紙はとても嬉しいことです。

とくに今年は昨年の違い、どこからも出版の話や写真展の開催、講演依頼など全くない状態だったから余計にこのような手紙がありがたく思います。

それにしても6月に入ったというのに、夏場に向けて何ら依頼の連絡がありません。
学校や地方自治体への働きかけはやっていますが、戦後71年の厳しくも悲しい現実なのでしょう。

私自身は何ら変わりもなく活動を続けていますが、社会や世間ではもはや忘れられていることなのか、それともタイムリーではないのかとても残念なことです。

戦後75年の節目の年は、2020年の東京オリンピック開催、当然のように日本はオリンピック一色、ましてや7月〜8月開催であることを考えると戦争を振り返る節目の年にはなり得ません。それにもはや戦後ではなくなる雰囲気がさらに増長されることでしょう。

これを機会にいっきに戦争の記憶が風化していくかもしれません。私がどんなに頑張っても活動の場もなくなりそれこそ必要とされない状況がくることでしょう。なにかそう考えると虚しく、悲しく、切なくなっていきます。

恐ろしいのは戦争ではなく人間、簡単に忘れてしまうのも人間、「この国民にしてこの国家あり」所詮この国はこれだけのものかもしれません。残念なことですが・・・・。

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◯5月11日、良司さんの命日

5月11日は、71年前に特攻隊として沖縄に出撃して亡くなった上原良司さんの命日です。特攻隊の中でも私がとくに注目し関心を持ったのが良司さんです。
人間味あふれる人、生きざま、死にざまに共感をもてる人。
良司さんのことを知れば知るほど、なにか自分に近い人のような気がしてくるのです。
もちろん私自身は良司さんのような立派で素晴らしい人間ではありませんが、なにかしらその魅力に強くひかれてしまいます。合掌。

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◯戦後70年・戦後71年

わかっていたことだが、直面するとそのギャップに驚かされる。私自身は何ら変わらないが、私を取り巻く社会や環境が大きく変わっている。時が過ぎ、時代が変わろうとも変わってはいけないことがあるという思いがこの社会とは大きくずれているのか?

社会や時代に流されていた方が楽なのかもしれない。「ちょっと待てよ、自分だけは・・・」と思うと相当なエネルギーが必要となる。器用に振る舞った方が生きていきやすいのかもしれない。でもそのようなことは微塵も考えない。だからこそこれまで20数年間におよびライフワークをやり続けられている。

戦争があった事実を若い世代に知らせること、語り継ぐことがなぜこんなにもむずかしいのか!幸い戦後70年は、写真集、写真展、講演会、各イベントなどを通して、若い世代に少なからず戦争の一端を伝えられたと思う。

戦後71年、今年は若者たちへ何を伝えられるだろうか?

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◯ホームページをリニューアル!

長年、あまり更新をしなかった安島 太佳由ホームページのデザインをリニューアルしました。内容も多少変えていますのでご覧ください。
桜咲き、桜散る4月、心機一転、戦後71年の活動を新たにスタートさせたいと思います。

戦後70年が終わり、少しホッとしたのか、力が抜けた感じがします。
私の身辺も大きく様変わりしてしまいました。
私自身の体力も気力も相当落ちてきてしまっています。
しかしながら私にはまだやらなければならないことがあります。
そのことだけは理解していますので、余力を振り絞って頑張らなければなりません。

すでに私の人生も満開が過ぎて散り始めていく桜のようであり、写真のような見事な散りぎわを見せたいと思います。「散ってなお、美しくあれ」「好き勝手に生きた人生に悔いはなし」

まだまだ頑張りますのでご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

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