中高一貫の平和学習

長崎・沖縄への修学旅行の事前学習

中学生を対象にしたのは初めて


東京都調布市にある中高一貫の教育を実施する晃華学園中学高等学校で女子生徒900人を前に講演会を行いました。晃華学園中学の国語の入試問題に著書『歩いて見た太平洋戦争の島々』の硫黄島記述部分が採用されたご縁で今回講演が実現しました。
平和学習を重んじるこの学校では、これまでも様々な教材を使って戦争のことを学んでいるようです。中学1年から高校3年生まで年齢の幅が広く内容にも苦心しましたが、おもに修学旅行で訪れる長崎・沖縄のこと、生徒たちと同世代の特攻隊隊員のことなどを写真を見せながら約1時間15分はなしをしました。最初から最後まで静寂のなかで私語一つなく話を聞いてくれた生徒の皆さんは立派です。質問の時間も高校3年の生徒が、現地での対応のことについて熱心に聞いてくれたのが印象に残っています。

宇野先生に感謝

同校の宇野先生は、私の著書岩波ジュニア新書『歩いて見た太平洋戦争の島々』を、新聞の書評欄で目にして本を購入されました。そして、中学の国語入試問題に採用していただきました。入試問題として戦争のことはリスクがあるなかで学校の裁量もあって実現したようです。中学の入試問題ですから問題を解くのは小学6年生です。長文読解問題とはいえ、用語や内容は戦争のことですから戦争を知らない小学6年生にとっては難しかったのではないかと思います。宇野先生には感謝しております。素晴らしい機会を与えていただきありがとうございました。